リスティング広告の平均CVRを公開!業界別比較と成果を上げる改善ポイント

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リスティング広告の成果を判断するうえで欠かせない指標のひとつがCVR(コンバージョン率)です。しかし、CVRの平均値は一律ではなく、業界・商材・ユーザーの購買行動、さらにはデバイス特性によって大きく変動します。そのため、自社のCVRが高いのか低いのか、適切な判断が難しいと感じる担当者も少なくありません。

本記事では、リスティング広告におけるCVRの基本的な考え方から、業界別・デバイス別の平均値、CVRが低くなってしまう主な要因までわかりやすく解説します。また、平均値との比較だけでは見えにくい「改善すべきポイント」についても具体例とともに紹介し、明日から使えるCVR改善策まで網羅しました。

「自社のCVRは妥当な数字なのか知りたい」「平均と比べてどこが課題か判断したい」「CVR改善のヒントを見つけたい」という方に役立つ内容となっています。リスティング広告の成果を最大化するための基礎と実践をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

目次

リスティング広告とは

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーが特定のキーワードを検索した際、検索結果ページに表示される広告のことです。ユーザーが入力した検索語句に連動して広告が表示される仕組みから「検索連動型広告」と呼ばれることもあります。

また、広い意味ではユーザーの興味関心や閲覧履歴、サイトのテーマに基づいて表示されるディスプレイ広告を含む場合もあります。検索結果に表示される「検索広告」と、Webサイト内の枠に表示される「ディスプレイ広告」をまとめてリスティング広告と呼ぶケースもあるため、文脈に応じて意味が異なる点には注意が必要です。

リスティング広告は、検索意図が明確なユーザーに直接アプローチできるため、費用対効果を得やすい広告の一つです。特に購入や申し込みに近いユーザーへリーチできることから、初めてWeb広告に取り組む企業でも導入しやすいのが特徴です。一方で、高い成果を継続的に出すためにはアカウント構成の見直しやキーワード設計、入札戦略の改善など、細かな運用が欠かせません。

より詳しくリスティング広告の仕組みや種類を知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてみてください。

ディスプレイ広告とリスティング広告の違い

リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで入力したキーワードに応じて広告が表示される仕組みで、検索意図に直接連動する点が特徴です。一方、ディスプレイ広告はニュースサイトやブログ、アプリなどのWebページ上に、バナー・テキスト・動画などの形式で配信されます。

両者はターゲットとなるユーザー層にも明確な違いがあります。

リスティング広告:顕在ユーザー向け

すでに特定のニーズや課題を持ち、検索行動を起こしているユーザーにアプローチできます。
例えば「リフォーム 見積もり」「オンライン英会話 比較」など、購入や申し込みに近いユーザーに直接リーチできるため、成果が出るまでの時間が比較的短い広告と言えます。

ディスプレイ広告:潜在ユーザー向け

興味関心データや閲覧履歴、属性情報などをもとに、将来的にニーズを持つ可能性が高いユーザーに広告を届けられます。
ブランド認知の向上やサービスの理解促進など、検討前段階のユーザーに接触するのに適しており、潜在顧客の育成に向いています。

このように、リスティング広告は「今すぐ検討したいユーザー」に強く、ディスプレイ広告は「潜在層を広く育てる」目的に適しています。両者を目的別に使い分けることで、広告効果をよりバランスよく最大化させることが可能です。

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主なリスティング広告の種類

リスティング広告は、大きく「Google検索広告」と「Yahoo!検索広告」に分類できます。どちらもユーザーが検索エンジンでキーワードを入力した際に、検索結果ページへ広告を表示する仕組みですが、利用者属性や得意分野が異なります。そのため、両者の特徴を理解し、目的に応じて使い分けることが成果向上に直結します。

1. Google検索広告

Google検索広告は、Googleの検索エンジン上に表示される、最も利用率の高い検索広告です。Googleは国内でもスマートフォンユーザーの利用割合が高く、比較的若年層〜中堅層に利用者が多い傾向があります。また、Googleアナリティクスなどの計測ツールと連携しやすく、広告配信から遷移先LPの動きまで一貫してデータを把握しやすい点が強みです。

ユーザー行動データの分析精度が高く、細かな改善を継続しやすい環境が整っているため、データドリブンで運用を進めたい企業にとっては非常に相性の良いプラットフォームといえます。キーワード単位の検証を重ねながら成果を伸ばしたい場面では特に力を発揮します。

2. Yahoo!検索広告

Yahoo!検索広告は、Yahoo! JAPANの検索結果に表示される広告サービスです。Yahoo!利用者はパソコンからの検索割合が比較的高く、40〜50代のユーザーが多い点が特徴とされています。そのため、自動車・不動産・金融・保険など、検討期間が長く単価が高い商材との相性が良く、ミドル〜シニア層向けのBtoCサービスで成果が出やすい傾向があります。

さらに、Yahoo!検索広告は Bing と連携しているため、1つの管理画面から複数検索エンジンへ同時に広告を出稿できる点もメリットです。幅広い検索母数をカバーしたい企業にとって、効率よく配信ボリュームを確保できる点は大きな利点となります。

コンバージョン率とは

コンバージョン率(CVR)とは、Web広告を通じてサイトに訪れたユーザーのうち、どれだけの割合が目的となるアクション(コンバージョン)を達成したかを示す指標です。広告施策がどの程度成果につながっているかを判断するための最重要の項目であり、広告運用の質を評価する際の基礎となります。

ここでいう「コンバージョン」とは、単なる購入に限らず、広告主が成果として設定する行動を広く指します。目的や業界によってコンバージョンの内容は異なるため、それぞれのビジネスモデルに応じて適切な指標を設定することが重要です。

以下は代表的なコンバージョンの例です。

種類コンバージョン
ECサイト商品購入
イベントページ参加申し込み
BtoB向けサイト資料ダウンロード
金融サービスサイト見積もり依頼
不動産サイト問い合わせ

このように、コンバージョンの種類は広告出稿の目的によって大きく異なります。自社がユーザーにどのような行動を期待するのか、その行動が成果として適切かを明確に設定することが、CVRを正しく評価し改善へつなげる第一歩となります。

コンバージョン率の計算方法

コンバージョン率(CVR)の計算方法は、使用する媒体や施策によって異なります。算出式が変わるため、正しい指標で比較するためにも、それぞれの媒体における計算方法を理解しておくことが重要です。

リスティング広告では、一般的に「コンバージョン率(CVR)= CV数 ÷ クリック数 × 100」という計算式が用いられます。一方、SEO施策では検索流入によるアクセス全体を母数とするため、「CV数 ÷ アクセス数 × 100」で算出されます。

このように、媒体ごとに計算の前提が異なるため、CVRを比較するときは必ず計算方法を揃えて評価する必要があります。

以下では、リスティング広告におけるコンバージョン率の具体的な計算例を紹介します。

  1. コンバージョン数をカウント
    商品ページでの購入完了をコンバージョンと定義した場合、まずは購入完了ページへ到達した人数を計測します。
  2. クリック数をカウント
    次に、該当のリスティング広告が何回クリックされたかを集計します。
  3. コンバージョン率の計算
    ①のコンバージョン数を②のクリック数で割り、最後に100を掛けてコンバージョン率を求めます。

例えば、広告を100人がクリックし、そのうち5人が商品を購入した場合、コンバージョン率は「5 ÷ 100 × 100 = 5%」となります。

CVRは広告の成果を判断する重要指標のため、正確な計測と適切な母数設定が不可欠です。

業界別平均コンバージョン率

一般的に、Web広告全体のコンバージョン率はおおよそ 2〜3%前後 が平均と言われています。しかし、実際には商材の特性やユーザーの購買ステップ、検討期間の長さによって大きく変動するため、一律の基準だけでは判断できません。

以下は、Web広告運用ツールを提供する WordStream社が公開している、リスティング広告とディスプレイ広告における 業界別の平均コンバージョン率データ です。全体平均としては、リスティング広告が 3.75%、ディスプレイ広告が 0.77% とされています。

業界リスティング広告ディスプレイ広告
自動車6.03%1.19%
BtoB3.04%0.80%
消費者サービス6.64%0.98%
Eコマース2.81%0.59%
教育3.39%0.50%
人材5.13%1.57%
金融・保険5.10%1.19%
健康・医療3.36%0.82%
家庭用品2.70%0.43%
産業サービス3.37%0.94%
法律6.98%1.84%
不動産2.47%0.80%
テクノロジー2.92%0.86%
旅行・観光3.55%0.51%

出典:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]|WordStream

このデータを見ても分かるとおり、コンバージョン率は業界・広告種類によって大きく差が出ます。特にリスティング広告は検索意図に強く連動するため、ニーズが明確な業界では高いCVRが期待できる一方、Eコマースのように比較検討の幅が広い領域は低めに出やすい傾向があります。

自社のコンバージョン率を評価する際は、単純に全体平均だけで判断せず、まずは 属している業界の平均値を基準に比較することが重要 です。業界水準を把握したうえで、改善余地を正しく見極められるようになります。

ディスプレイ広告の業界別平均コンバージョン率

ディスプレイ広告は、検索意図に直接紐づかない分、ユーザーの興味関心データや閲覧履歴に基づいて配信されるため、リスティング広告に比べてCVRが低めに出る傾向があります。以下は WordStream社が調査した、ディスプレイ広告の 業界別平均コンバージョン率 です。

業界ディスプレイ広告CVR
擁護団体系1.00%
自動車系1.19%
BtoB系0.80%
消費者サービス系0.98%
出会い&パーソナル系3.34%
電子商取引系0.59%
教育系0.50%
雇用サービス系1.57%
金融・保険系1.19%
健康・医療系0.82%
家庭用品系0.43%
産業サービス系0.94%
法務系1.84%
不動産系0.80%
テクノロジー系0.86%
旅行・ホスピタリティ系0.51%

出典:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]|WordStream

このデータを見ると、ディスプレイ広告では 「出会い&パーソナル系」 が最も高いCVRを示しており、続いて 「法務系」「雇用サービス系」 が高水準となっています。顕在化しやすいニーズを持つジャンルはディスプレイ広告でも成果が出やすい一方、購買検討が複雑な商材や比較対象の多い商材はCVRが低くなる傾向があります。

業界による差が大きいため、自社のCVRを評価する際は必ず 同じ業界内で比較することが重要 です。

ユーザーのデバイスとCVRの関係

CVRは、ユーザーが利用するデバイスの使いやすさや操作性によって大きく影響を受けます。画面サイズや入力しやすさ、ページ表示速度など、デバイスごとの特性がユーザー行動に直結するためです。

以下は、代表的なデバイス別の平均CVRです。

  • PC:2.3%
  • モバイル:1.5%
  • タブレット:2.6%

スマートフォンは現代で最も利用率が高いデバイスですが、PCやタブレットと比較すると画面が小さく、入力フォームの操作が難しい場面が多くなります。そのため、モバイルのCVRは他のデバイスより低下しやすい傾向があります。

一方、PCとタブレットの平均CVRには大きな差は見られず、画面の視認性や操作性が一定以上確保されていることが影響していると考えられます。また、モバイルアプリ経由のCVRは、モバイルWebよりも高くなることが多く、アプリの操作性やUI設計が成果に大きく寄与しているといえるでしょう。

CVR改善施策を検討する際は、「ターゲットユーザーが最も利用しているデバイスは何か」を踏まえた最適化が重要です。特に現在はスマートフォンが主流であるため、ページ構成やフォーム設計などは モバイルファースト(※1) の考え方を前提にする必要があります。

※1 「モバイルファースト」:Webサイトのデザインやフォームをスマートフォンなどモバイル端末に最適化する考え方。

理想のCVRとは

理想的なCVR(コンバージョン率)は、企業が属する業界や提供する商品・サービスの価格帯、商材の検討プロセスなどによって大きく変わります。先ほど紹介した業界別の平均CVRは、自社のCVRが適切かどうかを判断する際の重要な基準になります。

理想のCVRを決めるうえで考慮すべき主な要素は以下のとおりです。

  • 業界・業種
  • マーケティングリソース
  • 商品・サービスの値段
  • 利用する広告媒体

例えば、比較的単価が低く購入ハードルの低い商材はCVRが高くなりやすい傾向があります。また、ユーザーの欲求に直接アプローチする「出会い系」や、緊急度が高い「法務系」のような領域も、意思決定が早いことからCVRが高くなることが多い特徴があります。

一方で、不動産のように高額かつ検討期間が長い商材は慎重な比較が必要なため、CVRは低めに出る傾向があります。企業規模が大きく、商談プロセスが複雑になりやすい BtoB領域 も同様で、高いCVRを期待しにくいケースが一般的です。

こうした特性を踏まえると、自社の理想的なCVRを考える際は、まず 業界の平均値や商材特性と照らし合わせて判断することが重要 です。平均値との差分を把握することで、どこに改善余地があるのか、現実的な目標設定がしやすくなります。

何をコンバージョンに設定するかでコンバージョン率は変わる

コンバージョン率(CVR)を評価する際に忘れてはならないのが、「どの行動をコンバージョンとして設定するか」によって数値が大きく変わるという点です。

例えば、ECサイトで「商品購入」をコンバージョンに設定している場合、100円程度の低価格商品と数十万円の高額商品では、当然購入に至る割合が大きく異なります。金額や購入ハードルの高さが違えば、同じ“購入”というアクションであってもCVRに大きな差が出るのは自然なことです。

そのため、コンバージョンの種類によってCVRが上がりやすいもの・下がりやすいものが存在します。

  • 「資料ダウンロード」や「無料サンプル申し込み」など、無料でリスクが低いアクションはCVRが高くなる傾向がある。
  • 「サービスの申し込み」「商品購入」など、費用負担や検討要素が大きいアクションほどCVRは低くなりやすい。

自社のコンバージョン率を評価するときは、単に業界平均と比べるだけでなく コンバージョンの性質やハードルの高さも踏まえて判断することが重要 です。どの行動を成果指標にするかで目標値が大きく変わるため、適切なKPI設計がCVR改善の第一歩となります。

平均値を理解するメリット

自社のコンバージョン率を把握し、業界平均やデバイス別平均と比較することは、広告やWebサイトが適切に最適化されているかを判断するための重要な指標になります。平均値とのギャップを知ることで、改善すべき領域が明確になり、優先順位の高い施策を検討しやすくなります。

一般的に、コンバージョン率の高い広告には次のような共通点があるといわれています。

  • 自社のビジネスに合ったユーザー層を適切に集客できている
  • 広告の訴求内容がユーザーのニーズとマッチしている
  • 遷移先のWebサイトで、導線や訴求内容が整理されており、行動に移しやすい状態になっている

もし、リスティング広告を利用している自社ECサイトの平均コンバージョン率が 2.2% の場合、業界平均 2.81% と比較すると、明らかに平均値を下回っていると判断できます。この差分は「改善に着手すべきポイントが存在する」という明確なサインです。

CVRを平均値と比較することで、自社の立ち位置を正しく把握でき、改善施策の検討に必要な判断材料が得られます。

コンバージョン率が低下する原因と改善施策

「広告のチューニングを続けているのにCVRが改善しない」「流入数は増えているのに成果につながらない」といった悩みは、多くの広告運用者が抱える共通の課題です。コンバージョン率が低い背景には、広告設定だけでなく、サイト体験やフォーム構造など複数の要因が影響していることが多く、総合的な視点で原因を整理することが重要になります。

コンバージョン率が低下する主な原因として、以下の5つが挙げられます。

  • ユーザー視点を考慮していない
  • キーワード選定が合っていない
  • 広告が魅力的ではない
  • サイトの導線が分かりづらい
  • 申し込みフォームが複雑

これらの課題は、いずれもユーザーの行動を妨げてしまう要因であり、CVRに直接影響します。ここからは、それぞれの原因に対してどのような改善策を取るべきかを、具体例を交えながら紹介していきます。改善施策の方向性を明確にすることで、成果につながる改善アクションを効率的に進められるようになります。

ユーザー視点を考慮していない

コンバージョン率が低い大きな要因のひとつに、「ユーザー目線で広告が設計されていない」という問題があります。広告主が伝えたいことだけを並べても、ユーザーの課題やニーズと合致していなければ成果につながりにくくなります。

例えば、BtoB企業向けの広告で「安心・高品質」という抽象的な訴求だけを強調しても、企業側が本当に知りたいのは「自社の課題をどのように解決してくれるのか」という点です。業務効率化・コスト削減・売上向上といった具体的な便益を示すことで初めて、企業ユーザーの関心を引くことができます。

同様に、女性向けECの広告で「おしゃれなアイテム多数」といった当たり前の表現を用いても、ユーザーの心には響きません。「時間がない朝でもコーデが決まる」「体型をきれいに見せるライン設計」など、ユーザーが抱える悩みに寄り添った表現の方が、クリック率や成約率の向上につながります。

コンバージョンを高めるためには、広告を見たユーザーが「これは自分に必要な情報だ」「悩みを解決できそうだ」と感じられる訴求が不可欠です。広告主の視点だけでアピールすると、想定していたターゲットには届きません。

自社が本当に狙うべきペルソナはどのような人物なのか、一度立ち返って整理してみましょう。そこから広告文の内容や訴求軸、リンク先サイトの構成などを見直すことで、改善すべきポイントが明確になり、CVR向上に大きく寄与します。

キーワード選定が合っていない

リスティング広告でコンバージョン率が低い場合、原因としてよく見られるのが「キーワード選定のズレ」です。ユーザーの検索意図と広告の訴求内容が一致していないと、いくらクリックされてもコンバージョンにつながりにくくなります。

例えば、ある不動産会社が高価格帯の住宅販売を目的として広告を出稿するとします。このとき、「不動産」「住宅」など広すぎるキーワードだけを設定してしまうと、情報収集段階のユーザーや賃貸物件を探しているユーザーなど、意図しない層にも広告が表示されてしまいます。検索意図とマッチしていないため、クリック率の低下や、クリックされても購入につながらない無駄クリックが増え、費用対効果が大きく悪化してしまいます。

CVRを高めるためには、ターゲットが「どのような課題を抱えて検索するのか」を起点にキーワードを設計することが重要です。ユーザーが入力しそうな語句を丁寧に洗い出し、検索意図に最も近いキーワードを選ぶことで、クリック後の成果につながりやすくなります。

また、キーワードと検索語句の結びつけ方はマッチタイプによって大きく変わります。部分一致・フレーズ一致・完全一致をどのように組み合わせるかは、ターゲットの解像度や商材の性質に合わせて慎重に判断する必要があります。

さらに、配信が進むほど実際の検索クエリデータが蓄積されるため、コンバージョンに寄与しないキーワードの除外設定(ネガティブキーワード登録)も必須です。不要な検索語句を排除することで、無駄なクリックを減らし、よりコンバージョンに近いユーザーへの配信精度を高めることができます。

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広告が魅力的ではない

コンバージョン率が伸びない要因として、広告クリエイティブの訴求がターゲットのニーズと合致していないケースは非常によく見られます。画像やテキストの見せ方、表現している価値が曖昧になっていないか、一度立ち止まって見直してみることが重要です。

競合との差別化を意識するあまり、気付けば“自社が伝えたいこと”ばかりを並べてしまい、ターゲットに響かない広告になることも珍しくありません。広告で重視すべきなのは、ユーザーの悩みや課題に対して、どんな解決策を提供できるのかを明確に示すことです。ユーザーがメリットを感じられる表現でなければ、クリックや最終的なコンバージョンにはつながりません。

ターゲットに「自分にとって役立ちそうだ」「試してみたい」と感じてもらえるかどうかは、広告文の設計段階で大きく左右されます。具体的な根拠や実績を示すことで、広告の説得力を高めることも可能です。

例えば、以下のように数字を用いた表現は信頼性と具体性を同時に伝える手法として有効です。

  • 「導入企業○○社以上」
  • 「利用者満足度○%」
  • 「申し込みまで最短○分」

また、広告クリエイティブを複数パターン用意できる場合は、A/Bテストを行い、どの訴求が最も成果につながるのかを検証しながら最適化を進めるのが理想的です。改善ポイントを明確にしながら絞り込むことで、CVRの向上につながる可能性が高まります。

サイトの導線が分かりづらい

広告のクリック率が高いにもかかわらず、ランディングページで離脱が多い場合、ユーザーが求める情報にスムーズにたどり着けていない可能性があります。ページの読み込み速度が遅い、広告で提示した内容とサイト内の訴求が一致していないといった要因もありますが、特に多いのが サイト内の導線が複雑で分かりづらい というケースです。

せっかく広告で興味を持ってもらい訪問しても、目的の情報がどこにあるのか分からない、次に進むべき場所が見つからない、といった状況ではユーザーはすぐ離脱してしまいます。これは本来得られたはずの成果を逃す「機会損失」につながるため、早急な改善が求められます。

改善策としては、サイト内の導線や購入・申し込みボタン(CTA)をユーザーが直感的に認識できる位置に配置することが重要です。ページの上部やスクロール直後など、視線が自然に向かう場所に設置し、ボタンの色・サイズ・文言なども分かりやすく整理すると効果があります。

また、情報が散在している場合は、ユーザーが理解しやすい順番に並べ替える、不要な要素を削減するなど、ページ全体の構成を見直すことで離脱率の低下が期待できます。ユーザーが迷わず目的を達成できる導線設計こそが、CVR改善の重要なポイントです。

申し込みフォームが複雑

申し込みフォームが原因で離脱が発生するケースは非常に多く、「項目が多すぎて途中でやめた」「入力規則が厳しくてストレスを感じた」といったユーザー体験は誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

企業側としては、マーケティングや営業活動に活用するために、少しでも多くの顧客情報を取得したいという意図があります。しかし、ユーザーの本音は「できるだけ短時間で、面倒なく完了したい」というものです。項目数が多い、半角/全角の制限が厳しい、エラー表示が分かりづらいなど、些細なストレスが離脱につながります。

特に、入力ミスが繰り返されるとユーザーは強い負担を感じ、そのままページを離れてしまうことも珍しくありません。せっかく広告経由で流入したユーザーを取りこぼしてしまうことになり、非常にもったいない状況です。

改善施策としては以下のようなポイントが有効です。

  • フォーム項目は必要最低限に絞る
  • 選択式(プルダウン・チェックボックス)を活用し、入力の負担を軽減する
  • エラー表示は分かりやすく、どこを修正すれば良いか明確にする
  • スマートフォンでも入力しやすいレイアウト・キーボード設定にする

ユーザーがストレスなく完了できるフォームを設計することで、CVRの大幅な改善が期待できます。広告やLPにどれだけ力を入れても、最後のフォームで離脱されては効果が半減してしまうため、フォーム最適化はCVR向上に欠かせない重要な施策です。

なぜコンバージョン率を改善しなければならないのか?

ここまで、コンバージョン率(CVR)の平均値や、CVRが低下する原因・改善策について詳しく解説してきました。しかし、そもそも「なぜCVRを改善しなければならないのか」という根本的な理由については触れていませんでした。

コンバージョン率を改善すべき理由は、大きく分けて 「コンバージョン数の増加」 と 「コンバージョン単価(CPA)の最適化」 の2つが密接に関わっているためです。この2点が改善されれば、広告の成果が飛躍的に向上し、投資対効果(ROI)を最大化できます。

まず、コンバージョン数の底上げについて解説します。
コンバージョン率が上がれば、同じクリック数でも獲得できるコンバージョン数が増加します。

例えば、コンバージョン率1%のサイトが1,000クリックを獲得した場合、CVは10件です。しかし、コンバージョン率を2%に改善できれば、同じ1,000クリックでも20件のCVが発生します。このように、流入数が変わらなくても成果を倍増させることが可能です。

リスティング広告やSEOで十分な流入があるのに成果が伸びない場合は、CVR改善が最も効率的なアプローチになります。

さらに、コンバージョン率の向上は コンバージョン単価(CPA)の改善 にも直結します。
コンバージョン単価は以下の式で計算されます。

コンバージョン単価(CPA)= クリック単価(CPC) ÷ コンバージョン率(CVR)

この関係性からも分かる通り、クリック単価を抑えつつコンバージョン率を高めるほど、1件のCV獲得にかかる費用を大幅に削減できます。

具体例は以下のとおりです。

例1)
150円(CPC) ÷ 1.5%(CVR)= 10,000円(CPA)

例2)
100円(CPC) ÷ 2.0%(CVR)= 5,000円(CPA)

例2では、クリック単価とコンバージョン率が改善されているため、CPAが半分にまで圧縮されています。企業にとっては同じ予算で2倍の成果が得られる計算となり、非常に重要なポイントです。

もう一度強調すると、リスティング広告においてコンバージョン率が重要なのは、
「CV数の増加」と「CPAの最適化」に大きく貢献する指標だから です。

ただし、CVRだけに注目して改善を進めるのは得策ではありません。クリック数、クリック単価、キーワードの質など、関連する指標を合わせて見直すことで初めて総合的な最適化が実現します。

ぜひ、ロジックツリーを活用しながら、コンバージョン率改善の優先順位を整理して取り組んでみてください。

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CVR改善の具体例

ここからは、コンバージョン率(CVR)を実際に改善するための具体的なアプローチを紹介します。CVRは単一の施策で劇的に改善することは珍しく、多くのケースでは複数の施策を組み合わせて初めて成果が出ます。以下のポイントを段階的に見直すことで、着実に改善へつなげることができます。

  • ターゲティングを見直す
  • CVまでの導線を見直す
  • LPO施策を実施する
  • EFO施策を実施する
  • CTAの位置や出現頻度を見直す

ターゲットの精度、ユーザーの動線、LPの最適化、フォームの利便性、CTAの設計といった各要素は、コンバージョンに直結する重要ポイントです。どれか一つだけでなく、全体の流れを俯瞰しながらボトルネックを特定することで、CVR改善の効果を最大化できます。

ターゲティングを見直す

CVRを改善するうえで、最も重要な要素の一つが正確なターゲティングです。その基盤となるのが「ペルソナ(※2)」の設定です。

※「ペルソナ」“自社の商品・サービスの典型的な利用者像。性別・年齢・職業・年収・生活スタイル・価値観など、具体的なプロフィールを設定して作成する概念”

ペルソナが適切に設定できていないと、本当に広告を届けたいユーザーにリーチできず、CVRは上がりません。逆に、ペルソナが明確であれば、広告文・クリエイティブ・キーワードの選定もぶれにくくなり、成果の最大化につながります。

まずは「誰に届けたいのか」「どんな課題を抱えているのか」を明確にし、現在の広告がそのユーザーにしっかり刺さっているかを見直すことがCVR改善の第一歩です。

CVまでの導線を見直す

CVR改善にあたっては、コンバージョンに至るまでの導線(ユーザーフロー)の見直しも非常に重要です。導線のどこかにストレスポイントがあると、そこで離脱が発生してしまいます。

ユーザー行動を確認するには ヒートマップツール の活用が効果的です。ページ内のどこまでスクロールされているか、どのボタンがクリックされているか、どこで離脱しているかを可視化することで、改善ポイントが明確になります。

分析結果から「どの場所で離脱が起きているか」を確認し、原因を想定しながら導線を再設計することで、ユーザーが迷わず行動できる流れをつくることができます。

LPO施策を実施する

LPOは、CVR改善に直結する重要な施策です。

※「LPO」“Landing Page Optimizationの略で、ランディングページを最適化し、コンバージョン獲得を最大化する施策のこと”

LPOでは、以下のような改善が中心となります。

  • サイトの入口であるファーストビューの改善
  • サイトの出口であるコンバージョンエリアの改善
  • 入口から出口までの情報設計・導線の改善

改善の方向性を決めるために、まず以下の指標を確認します。

  • 現在のCVR
  • フォーム遷移率
  • ファーストビューの離脱率
  • ページ滞在時間

これらの数値からボトルネックを特定し、成果に直結する部分から優先的に改善することで、CVRをより効率的に向上できます。

EFO施策を実施する

EFOは、フォーム最適化の施策であり、CVR改善に欠かせない取り組みです。

※「EFO」“Entry Form Optimizationの略で、入力フォームを最適化し、ユーザーの入力ストレスを軽減する施策”

フォームは、コンバージョンを獲得する最終ポイントであり、ここでの離脱を防ぐことがCVR向上に直結します。フォーム離脱は以下の3パターンに分類されます。

  • 入力前に離脱する
  • 入力途中で離脱する
  • 入力後に離脱する

これらを防ぐには、入力項目を最小限に絞る、入力補助を付ける、エラー箇所をわかりやすくする、特典を設けて最後の一押しを促すなどの工夫が効果的です。

CTAの位置や出現頻度を見直す

CVRを高めるには、CTAの設置場所や見せ方を最適化することも有効です。

※「CTA」“Call To Actionの略で、ユーザーを具体的な行動へ誘導するためのボタンやリンクのこと”

ただし、コンバージョンを増やしたいからといって、闇雲にCTAボタンを増やすことは逆効果になる場合があります。配置が乱雑だとユーザーが混乱し、離脱を招く可能性もあります。

改善を行うなら、以下のような方法がおすすめです。

  • ポップアップで適切なタイミングにCTAを表示する
  • チャットツールを利用して質問に答える流れの中でCVに誘導する
  • スクロールに合わせて追従するCTAを設置する

なお、Web接客ツールを使えば、サイト改修を行わずにポップアップやチャット機能を追加でき、コストを抑えつつCVR改善に取り組めます。

コンバージョン率を高めるためのオススメツール3選

最後に、Webマーケティング担当者が日常的に活用している、コンバージョン率(CVR)の改善に役立つツールをご紹介します。いずれも実務での利用頻度が高く、CV改善の精度を大きく引き上げる心強い存在です。

Google アナリティクス

Google アナリティクスは、Webマーケティングに取り組む企業にとって欠かせない分析ツールです。導入することで、施策の効果測定、ユーザー属性の把握、Webサイト内での行動分析など、コンバージョン改善に必要なデータを多角的に取得できます。

例えば、リスティング広告のクリック数が多いのにCVRが低い場合、原因はランディングページにある可能性があります。Google アナリティクスでページの滞在時間、直帰率、スクロール深度などを分析することで、改善すべき箇所が明確になります。

また、実際にサイトへ訪れたユーザーの年齢層・地域・興味関心などを詳しく把握できるため、より精度の高いターゲティング設計にも役立ちます。すべての施策に共通する基盤となるツールのため、まずは使いこなせるようにしておきたいツールです。

ヒートマップツール

ヒートマップツールとは、Webページ上のユーザー行動を色の濃淡で可視化する分析ツールです。ページのどの部分が読まれているか、どこで離脱しているか、どの要素がクリックされているかが直感的に分かります。

例えば、あるランディングページで、中盤以降の熟読率が低いと分かれば、情報量を削る、配置を見直す、CTAの位置を調整するなど、改善につながる具体的なアクションを検討できます。ファーストビューに比べて中盤の離脱が多い場合は、重要な情報を前半に寄せるなどの工夫も有効です。

Google アナリティクスで全体の傾向を掴み、ヒートマップツールで詳細な行動データを確認する流れは、CVR改善における鉄板の分析手順です。

Optmyzr(オプティマイザー)

Optmyzr(オプティマイザー)は、元Google広告チームの専門家が開発した、AI搭載型のリスティング広告最適化ツールです。CVR改善に必要な「キーワード調整」「クリック単価の最適化」「入札戦略の見直し」など、多くの運用タスクを自動化できる点が特徴です。

リスティング広告では、改善すべきポイントを見極めるために膨大なデータ分析が必要ですが、「何から着手すべきか分からない」「改善業務に割くリソースがない」と悩む企業は少なくありません。

Optmyzrを利用すれば、AIがデータを解析し、

  • コンバージョンにつながるキーワードの提案
  • 高額なCPCの入札調整
  • 配信の異常値検出とアラート
  • 24時間365日の監視
  • レポート作成の自動化

といった業務を自動で実行します。

担当者の経験値に依存せず、データに基づく最適化を継続的に行えるため、長期的に安定した成果を出したい企業にとって非常に有効なツールです。

Optmyzrの詳細を知りたい方は、資料ダウンロードや導入ケースの確認を通じて、機能や活用イメージを深めることをおすすめします。

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リスティング広告ならArchRise

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  • 業界特性を踏まえたキーワード設計・マッチタイプ戦略
  • デバイス別のユーザー行動を考慮したLP・フォーム改善
  • AI・ヒートマップなど分析ツールを活用した継続的な改善体制
    これらをワンストップで提供できる運用体制を構築しています。リスティング広告を本格的に成果化させたい企業様、平均CVR値をクリアして次のステージに進みたい企業様は、ぜひArchRiseにご相談ください。

まとめ

本記事では、リスティング広告の業界別平均CVRをはじめ、デバイス別の傾向、CVR改善のための原因と具体策まで幅広く解説しました。平均値を知ることは、自社の立ち位置を把握し改善ポイントを明確にするための第一歩です。
CVRを高めるには、「ターゲット設計」「導線設計」「クリエイティブの訴求」「フォーム最適化」「CTA設計」など、広告運用の各フェーズでトータルに改善を行うことが求められます。
この記事でご紹介した内容を参考に、まずは自社の平均CVRとのギャップを洗い出し、改善施策を段階的に実行していきましょう。結果として、広告費の有効活用やコンバージョン単価の低減につながる可能性が高まります。

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