中古車販売店必見！リスティング広告の始め方と費用相場・運用ポイント

2025-08-21

近年、車屋や中古車販売店によるリスティング広告の活用が増えてきています。地域ごとに「中古車販売」「車買取」などの関連キーワードで検索すると、必ずといっていいほどリスティング広告が表示されるようになりました。

2015年頃までは、全国規模で展開する大手企業が中心でしたが、2020年頃までは各地域で販売台数の多い店舗もリスティング広告を導入するように変化。そして、2020年のコロナ禍をきっかけに、WEB集客への関心が一層高まり、地域の中小規模の車屋・中古車販売店でも広告出稿が進んでいます。

しかし実際には、自社サイトへ直接リスティング広告を配信している店舗は全体の10％未満にとどまっています。ポータルサイトを通じて広告を配信している事業者を含めても、まだ20％程度にしか達していないのが現状です。

この数字からも分かるように、リスティング広告に取り組んでいる販売店はまだ少数派。つまり、これから広告を始めることで、競合に先んじて集客力を高められるチャンスがあります。

そこで本記事では、車屋・中古車販売店がリスティング広告を検討する際に押さえておきたいポイントを分かりやすく解説していきます。

中古車販売店の集客とリスティング広告は好相性！

中古車販売店にとって、リスティング広告は集客との相性が非常に良い施策です。
検索結果の上部に広告を表示できるため、ユーザーの目に留まりやすく、クリックされやすいのが大きな特徴です。その結果、短期間で集客効果を実感しやすい点が強みといえます。

特に「△△市中古車」「△△市車販売」など、自店舗のある地域名を含めたキーワードで広告を出稿することで、実際に来店につながる可能性が高いユーザーに効率よくアプローチできます。

さらにリスティング広告では、エリア設定だけでなく、配信する曜日や時間帯の細かな調整も可能です。これにより、自店舗のターゲットとなる顧客層がもっとも広告を目にしやすいタイミングに合わせて、効果的な集客を実現できます。

中古車販売店がリスティング広告で集客するメリット

ここからは、中古車販売店がリスティング広告を活用することで得られる具体的なメリットを解説していきます。

【メリット①】即効性のある集客が可能

中古車販売店がリスティング広告を活用する最大の魅力は、短期間で集客効果を実感できる即効性です。

たとえば「八王子市車屋」「△△市中古車販売」といった地域名を含めたキーワードで広告を出稿すれば、実際にその地域で中古車を探しているユーザーに効率的にアプローチできます。

特に地域名や車種など、条件を細かく指定して検索するユーザーは購入意欲が高い傾向にあるため、来店や問い合わせに直結しやすいのも大きな特徴です。さらに、SEOによる自然検索の順位改善と比べても、リスティング広告は検索結果の上位にすぐ表示できるため、スピーディーに成果を狙えます。

【メリット②】ターゲットを絞った配信で無駄な広告費を削減

リスティング広告では、広告を表示するユーザー層を細かく絞り込めるため、広告費を抑えながら効率的に集客できます。

例えば「プリウス中古車」「ワゴン 250万円以下」など、具体的な車種名や価格帯を含めたキーワードで広告を出稿すれば、自社の在庫に合致するターゲットユーザーにピンポイントで広告を届けられます。

また、リスティング広告はクリック課金型（CPC）のため、広告が実際にクリックされたときだけ料金が発生します。そのため、ターゲットを絞った配信を徹底すれば、費用対効果の高い広告運用が可能になります。

【メリット③】広告効果をリアルタイムで把握・改善できる

リスティング広告は、管理画面で効果をリアルタイムに確認・分析できる点も大きな強みです。

クリック率（CTR）やコンバージョン率（CVR）などをチェックしながら、反応が良いキーワードには予算を増やし、成果が出にくいキーワードの予算を減らすといった柔軟な調整が可能です。

このように、効果を検証しながら広告を最適化できる仕組みが整っているため、継続的に費用対効果を高めながら運用していけるのがリスティング広告の大きなメリットといえます。

中古車販売のリスティング広告運用は難しい？

中古車販売店がリスティング広告で安定した集客効果を得るためには、戦略的な運用が欠かせません。

中古車販売の集客では「車種名」「価格帯」「地域名」など、キーワードの候補が非常に多く存在します。そのため、適切なキーワード選定を行わなければ、効果的な広告運用は難しくなります。

またリスティング広告は、購入を真剣に検討しているユーザーだけでなく、まだ情報収集段階のユーザーにも広告が表示されるため、無駄クリックが発生しやすい点には注意が必要です。

さらに中古車は高額商品であるため、ユーザーの多くは複数の販売店を比較検討します。その際には、広告の内容だけでなく、

車両の詳細情報
店舗の信頼性
価格の妥当性

といった要素が購入の決め手となります。

したがって、中古車販売店がリスティング広告で集客効果を最大化するには、広告文の工夫だけでは不十分です。キーワード選定から広告の訴求内容、さらにランディングページの改善まで、継続的に見直しと改善を繰り返すことが成功のカギとなります。

リスティング広告運用を成功させるためのポイント

この項目では、リスティング広告の運用で成果を出すための対策法を紹介します。

① 車関連のキーワードは膨大に存在する

中古車販売店がリスティング広告を検討する際に、まず理解しておくべきなのはキーワードの種類が非常に多いという点です。

「軽自動車中古」「大分中古車」といったシンプルな検索語だけでなく、実際には「軽自動車中古 50万円以下」「かっこよくて安い中古車」など、より具体的な条件付きで検索されるケースも多く見られます。さらに車種名や価格帯を組み合わせると、ユーザーのニーズはほぼ無限に近いほど細分化されます。

そのため、リスティング広告を運用する際は、自社が狙いたい顧客層を明確に定義し、配信するキーワードを戦略的に絞り込むことが重要です。

② リンク先ページが成果を左右する

リスティング広告の成果を最も大きく左右するのは、リンク先となるランディングページの質です。

どれほど広告運用が優れていても、リンク先ページがユーザーにとって分かりづらかったり魅力に欠けたりすると、問い合わせや来店にはつながりません。

ありがちな失敗が「まずは今あるホームページに広告をかけて反応を見てから、ページ制作に投資する」という判断です。この方法だと成果が出ず、「リスティング広告は意味がない」と誤解してしまうリスクがあります。

広告を出稿する際は、最初から集客に最適化されたページを用意することが成功の前提になります。

③ 費用対効果はアカウント設計で決まる

リンク先の質が成果を左右するのに対し、費用対効果を左右するのはアカウント設計です。

具体的には、

・どのキーワードに広告を出すか
・どの指標を目標に置くか
・どのキーワードでシェアを獲得するか

といった設計方針が費用対効果に直結します。

同じページを利用していても、アカウント設計が適切であれば費用対効果は向上しますし、不適切であれば広告費が無駄に消費されてしまいます。特に外注する場合は、代理店のアカウント設計力が成果を大きく左右することを理解しておく必要があります。

④ 日々の細かな調整が不可欠

リスティング広告は一度設定して終わりではありません。日々の細かい調整が成果を高めるカギとなります。

消費者の検索傾向やトレンドは常に変化するため、それに応じて

キーワードの追加・削除
広告文の改善
費用配分やアカウント構成の見直し

といった運用が欠かせません。

最近では管理画面の操作が簡単になり、初心者でも広告を出せるようになっています。しかし、効果を最大化するためには、運用理論や経験に基づいた調整スキルが不可欠です。

⑤ 商品構成や販売戦略との連動が重要

最後に重要なのが、商品構成や販売戦略と広告を連動させることです。

中古車販売店は常に同じ在庫を抱えているわけではなく、仕入れ状況やオークション、市場のトレンドによってラインナップが変わります。また競合の動きや出店状況によっても戦略を変える必要があります。

にもかかわらず広告内容を固定したまま運用を続けると、ユーザーのニーズと広告がかみ合わなくなり、効果が落ちてしまいます。広告代理店に依頼する場合でも、在庫状況や戦略を常に共有し、広告設定に反映させることが成功のポイントです。

広告を出稿する際は、最初から集客に最適化されたページを用意することが成功の前提になります。

中古車販売におけるリスティング広告の費用相場

中古車販売店がリスティング広告を運用する際の費用相場は、地域性や取り扱う車種の種類によって大きく変動します。以下では、具体的なケースごとに目安を紹介します。

1. 地域別の費用相場

大都市圏（東京・大阪・名古屋など）
競合が多くクリック単価（CPC）も高騰する傾向にあるため、月10万円〜100万円以上の広告予算を想定するのが一般的です。
地方都市・郊外エリア
競合が比較的少ないため、月10万円〜50万円程度での運用が可能なケースもあります。

2. 車種別の費用相場

人気車種（軽自動車・SUVなど）
需要が高く検索ボリュームも大きいため、月30万円〜100万円前後の予算を見込む必要があります。
輸入車・高級車
競争が激しく、1クリック単価も高くなる傾向があるため、月50万円〜200万円程度の予算が必要になる場合もあります。
ニッチな車種
検索ボリュームが限られるため、月10万円〜50万円程度の小規模予算での運用が可能です。

3. 販売店の規模に応じた予算設計

中古車販売店がリスティング広告で集客効果を得るには、店舗の規模や取り扱う車両の価格帯に見合った予算設計が欠かせません。大規模な販売店では広範囲のキーワードをカバーするために高めの予算が必要ですが、小規模店舗や特定の車種に強みを持つ店舗であれば、重点的に予算を配分することで費用対効果を高めることが可能です。